ご挨拶
“INFINITY” Calligraphy by TOSHIO KATAGI
無限の可能性を追う
素材の可能性:アルミニウムの圧延とその一貫生産
創業者・片木敏夫は、第二次世界大戦中、戦闘機に使われていたアルミニウムの無限の可能性に気づき、戦後1951年になって有限会社片木アルミニューム製作所を設立した。爾来六十余年、弊社はアルミニウム圧延メーカーとして発展してきた。創業当初は、アルミニウム製器物を製造・販売していたが、1964年に熱間圧延ラインを導入、インゴット溶解から圧延、スリット、シャー、プレスなどの一貫体制を整え、コイル、角板、丸板などの圧延材を製造・販売するようになった。製造拠点は本社工場(大阪府泉南市)大山工場(鳥取県西伯郡大山町)の2ヶ所にあり、特に大山工場では水平ロール式連続鋳造機による圧延材を商業化させ、国内中小メーカーでは唯一0.2mm以下の薄板材も手掛けている。短い納期、小さいロットなど顧客の要望に応じた製品づくりを目指し、製品は、電子部品材、変圧器巻線材、電線被覆材、自動車ラジエターや空調機器などに使われる熱交換器のフィン材、コンロのプレート材、炊飯器の内蓋材など多岐にわたる。
また創業当初からミャンマー、タイ、韓国、インドネシア、中国などへのアルミニウム圧延プラントの輸出、技術供与を進め、アジアにおけるアルミニウム圧延業の発展に寄与してきた。
技術の可能性:技術への挑戦に挑戦する
プラント輸出で培ってきた技術への挑戦は、今なお息づいており、近年では、「OKシート」(電子基板エントリーシート)が日本アルミニウム協会開発奨励賞(2011年)、ものづくり日本大賞中国経済産業局長賞(2013年)を受賞、「アルミニウムコイル製品端面自動補正装置」は、中小企業優秀新技術・新製品賞優良賞(2017年)を受賞している。
素材や技術が秘めている無限の可能性を、時代のシーズやニーズに合わせて、追い求めていくこと。それが弊社の創業精神であり、21世紀を生き抜く経営理念である。かつて哲学者パスカルは「我々は事物そのものを追求せず、事物を追求することを追求する」と言ったが、その箴言を借りて言い直そう。
「我々は技術そのものに挑戦せず、技術に挑戦することに挑戦する」